もののaware

飛騨にありて福島を思う

焼岳

本当に久しぶりの登山。実に1年ぶり。北アルプスのお膝元といえる飛騨高山にいながら。

こんなに久しぶりになってしまったのは、趣味の時間を減らし別のことに注力している生活スタイルのせいだが、まあ登山なしでは僕の人生はつまらないものになってしまうだろう。それが改めて分かった1日だった。

 

今回登ったのは、北アルプス唯一の活火山、焼岳。標高は2,455mながら、日帰りで登れる比較的お手軽な山。

実はこの焼岳、以前から何となく敬遠気味だった。数年前のことだが、北アルプスの3,000m級の山、乗鞍岳に登った時に、乗鞍岳の半ば観光地化された姿にひどくがっかりした。それ以来、日帰り可能な百名山の焼岳も、観光地のような雰囲気があるのではないかと勝手に勘違いしていた。その誤解が解けた登山だった。

 

中腹あたりで樹林帯が終わると、焼岳の双耳峰を仰ぐことが出来る。そこからは常にそれらを視界にとらえながらの楽しいトレイルだ。

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中腹から見える北峰・南峰


8合目あたりからは、カール地形に囲まれた雰囲気の道になり、自然地形のスケールの大きさと面白さを感じられる。頂上付近の荒々しい岩は、岩手山鬼ヶ城をほうふつとさせる(余談だが岩手山は網張コースが一番好きだ)。

 

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カール地形に囲まれて登る。空が切り取られて、一層広い。

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頂上から穂高岳方面を望む

 

 高校で山岳部に入った時、体力的にきつくて退部しようと思ったこともあったけど、辞めなくてよかった。登山は心身ともに充実させてくれる。

日本という国において、山はふもとの町にとって信仰の対象であり、まさに母なる大地だろう。山に登るということは、その町の首長にに挨拶しに行くような感覚でいる。僕はようやく、飛騨高山に挨拶しに来れた気分だ(しかし焼岳はどちらかというと長野県側の山・・・)。

 

久しぶりに山に登ると、やっぱりもっと登りたくなる。10月は薬師岳へ1泊2日のテント泊に行こうと思う。6年前に登れなかった思い出を上書きしに行ってくる。

 

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