もののaware

飛騨にありて福島を思う

福島にいない、という機会損失

相馬・双葉地域を訪ねてみた。ほかにも、両親から福島の現状について聞いたりして、新たな発見があった。というか、発見が多すぎて少々混乱している。福島や原発に関する光と闇みたいなのもいろいろ分かったし。

 

とりあえず、自分の中で確信できたことは「福島にいないこと自体が、重大な機会損失になっている」ということだ。

 

いくら情報通信技術が発達しても、福島県外で得られる情報には限りがある。そもそもマスメディアが伝える情報は、だいぶ加工されているし、真実と嘘が入り混じった質の悪いニュースが溢れかえっているのが現状だ。そんな状況で、真実を伝えるニュースは少数派になり、かえって怪しいと思われてしまうのがオチだ。いつの時代も、パイオニアはマイノリティで、評価されるのは世界が変わった後だ。

 

だから、被災地の真実は、県外の人には伝えきれるはずなどないのだ。

真実は伝わらず、なぜかフェイクニュースはすぐに広まる。もうめちゃくちゃだ。

 

自分の予想通り、3月11日を過ぎた瞬間、福島と原発に関するニュースはほとんど見かけなくなった。次に報道が盛り上がるのは、1年後だろう。

monono-aware.hatenablog.jp

 

 

しかし、福島をめぐる情勢は、24時間365日動き続けている。全国規模で報道されなくても、福島県民、いや全国民にとって重大が出来事がたくさん起きている。

 

福島を外から見ることは大切で、自分にとってのこの先2年間はその時間になる。しかし、福島に住み、福島で生きることでしか得られない情報が多すぎる。百聞は一見に如かずというのは本当で、実際に足を運んで、自分の目で見て感じたことこそが、本当の情報だ。だから、自分は福島で生きたい。福島で生きて、真実を知りたい。メディアが加工した情報にだけお金を出すのではなく、自分の足でも情報に向かっていきたい。

 

今回相馬・双葉地域を訪ねて感じたことをここで発信することに、どれほどの意味があるのか、その自信すらなくなってきた。それでも、一人でも多くの人の考え方に変化が起きるきっかけになれば幸いだ。

 

次の記事から、少しずつ書いていくことにする。