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飛騨にありて福島を思う

蔵出し広葉樹@ヒダクマ はプライスレス!

今日は、飛騨市古川町にある、「株式会社飛騨の森でクマは踊る」通称「ヒダクマ」さんで開催されているイベント、蔵出し広葉樹へ行ってきた。

 

蔵出し広葉樹は、普段市場に出回らないような規格外の木材や端材、珍しい形の丸太や枝などを、1g1円の量り売りで販売するイベントだ。毎月開催されており、僕は今回が2回目の参加。さらに今日は、ヒダクマさんと親しい柳木材さんの土場も見学でき、よりレアな商品を手に入れることが出来たのでそのご紹介。

 

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戦利品。一つ一つ見ていこう。

 

①スポルテッド・カシ

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スポルテッドと虎斑のコラボ。

繊維方向に入った黒い線が特徴のカシの板。このような模様をスポルテッドと言うらしい。細菌やカビの繁殖により、このような模様が生まれるようで、これを汚いと思うか、美しいと思うかは人それぞれ。僕は、カシ特有の虎斑と相まって面白い模様だと思ったので購入。まだ生木に近い状態だったので、しっかり乾燥させてから加工していきたい。

 

②トチのコブ

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コブの形状をそのままマグカップに。トチの風合いもきれいだ。

このトチのコブから、ククサを作る予定。ククサとは、北欧のさらに北部の先住民族サーメ人の間で、大切な人の幸運を願って作られるマグカップのことで、厳しい寒さの中で育つ白樺のコブをくり抜いて作られるとのこと。今回はトチで代用だが、中心の腐れの部分をくり抜けば、マグカップには丁度よさそうだ。トチのシルクのような風合いを生かして作ってみたい。

 

③緑青腐菌

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ひとまず鑑賞用。自然の妙味だ。

「ろくしょうくされきん」と読む。木材腐朽菌、つまりキノコの一種で、青銅のような何とも言えない美しさがあり、この風合いを生かした木工品はもちろん、この菌に冒された木を煮出して染め物に使ったりもするとのこと。ヒダクマさんいわく、山によく落ちているらしいので、今度からは意識して山を歩いてみようと思う。

 

それにしてもヒダクマさんの森林、木材、自然に対する造詣の深さに毎回感動する。僕もこんな風に、自然を楽しく、より身近に感じさせられるような人になりたい。蔵出し広葉樹は1g1円、それに加えて得られる知識と経験はプライスレス!

 

 

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