もののaware

飛騨にありて福島を思う

浜通りに原子力の学校を!

福島の未来について肩書を忘れて楽しくディスカッションしようという「ふくしま学(楽)会」。そこで出会った印象的な人たちと言葉をまとめるシリーズの第2回。

 

第1回はこちら↓

monono-aware.hatenablog.jp

 

 

 

原発のある浜通りにこそ、原子力について学べる大学を作るべきだ」

 

発言したのは、NPO法人代表の女性。

原子力放射能について学ぶ意欲がある学生が、福島県内にそのような学校がないという理由で県外に出ていかなくてはならない状況下にあるという。

原発とともに生きてきたこの地域にこそ、それについて学ぶ場所が必要だと語った。

 

 

自分にとってこれは盲点だった。確かに浜通りには原発放射能について学ぶ大学がないのである。県内全体を見渡しても、専門に学ぶ学科は無い。

 

大規模な事故が起きてから、原発との関わり方を改めて考え、新しいまちづくりに向け歩んでいる様子は生きた教材だ。また、商業炉の廃炉は世界で初の取り組みであり、その過程に世界が注目している。

全国的に見ても専門的に学べる学科が少ないのは確かだが、そうであれば尚更福島にその拠点があったほうがいい。

たとえ大学でなくとも、関心のある人がより学べ、関心のない人の関心も惹けるような学びの場。広く門戸が広げられていればいい。何らかの形で学びの拠点ができたらいいと思う。

 

そういえば、今の福島の小中高では、震災や原発事故について学ぶ機会は設けられているのだろうか。私達世代が総合教育の時間に環境問題や社会問題の勉強をしたように、震災、原発、地域社会のあり方などについて考える時間は取られているだろうか。

 

震災と原発事故未から学べる分野は多岐にわたる。防災、エネルギー問題、人と人との繋がり、地域振興等…

様々な分野でこれからの地域社会を担う人材が現れるよう、子どもたちを原発事故や原子力放射能から切り離すことがないよう祈っている。

 

子供は興味があることには言われなくても没頭していく。大人の仕事は、その環境を整えることだろう。

 

正しく学び、正しく恐れるための場所は、いくつあったっていい。